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21世紀の資本

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ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階

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ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階

勇気を与えてくれる良書
豊富な事例と学術的に整理されたデータをもとに、企業の衰退の過程に焦点をあてた優れた研究書といえる。前作、前々作同様、知的興奮を駆り立て、面白く一気に読ませる力がある。企業の衰退について書かれた本ではあるが、衰退のドン底から蘇った事例ももちろんあり、勇気を与えてくれる。
やはり第五水準といわれるリーダーの力によって地道に回復を遂げた企業は存在する。決して派手さは無くとも自身の名声や栄達のためにではなく、より公的なもの(社会_あるいは人々のために)に注力し、最後には揺ぎ無い基盤をつくる人たち。ビジネスはやはり人に始まり人に終わるということを改めて認識させられる。

一部要約
企業衰退の5段階
第1段階 成功から生まれる散漫 
第2段階 規律なき拡大路線 
第3段階 リスクと問題の否認 
第4段階 一発逆転の追及 
第5段階 屈服と凡庸な企業への転落か消滅

偉大な企業は機会が少なすぎて飢える確率よりも、機会が多すぎて消化不良に苦しむ可能性の方が高い。つまり、どの企業も適切な人材を集めるよりも早いスピードで売上げを増やしながら、偉大な企業にはなれないということ。

企業の経営に警戒信号として現れる現象の一つは、主要なポストのうち、適切な人材が配置されている比率の低下である。

不適切な人材と適切な人材の違いで特に目立つ点の1つは、不適切な人材は「自分はこれだけの肩書きを持っている」という考えを持つのに対して、適切な人材は「自分はこれだけの責任を負っている」と考えることである。

企業の衰退が進むと、それに反応して組織が特効薬に頼ろうとするようになる。例えば、検証されていない新技術に大きく賭ける、実績のない戦略に望みを託す、派手な新製品を試す、大型の買収案を探す、イメージ・チェンジに賭ける、救済を約束するコンサルタントを雇う、救世主になるCEOを雇う、などである。

偉大な企業が衰退末期にある場合、業績は悪化しているが、存続が危うくなるほどにはなっていない。しかし、衰退末期の特有の行動を取ったために、状態がさらに悪化して致命的になり、一か八かの行動を取らざるを得なくなってしまう。

飛躍の法則。生存の法則。そして衰退の五段階。
かつて取り上げた偉大な企業は、なぜ衰退したのか。
克明な調査・分析で明らかになった「偉大な企業」衰退の五段階。

今までとは違って、今回は衰退した企業に焦点を合わせる。
だが「成功企業と衰退企業の違いを調査して学べる点は何か」というスタンスは同じ。
むしろ今までのシリーズの続きと言ってもいい。
飛躍の法則。生存の法則。そして衰退の五段階。

失敗の仕方はそれこそ無限にあるが、そこから共通項を抽出する。
あいかわらず、よくまとまっている。
このシリーズのおかげで、成功とか失敗といった抽象的なものが、少し具体的に見えてきた気がする。
ここに全てが書かれているわけではないが、読んでおいて損はないと思う。

衰退の芽は早期に発見でき、その歩みを逆転させることも可能
「一発逆転にすがるサイクルから早く抜け出すほどよい結果が生まれる。回復への道は何よりも、健全な経営慣行と厳格な戦略思考に戻ることにある」。

無敵に思われた企業がなぜ衰退するのか調査した結果と、悲劇的な事態を避ける指針についてまとめた本である。衰退の典型的パターンとして以下の5つの段階を挙げ、多くの具体例を交えながら解説を行っている。
第一段階:成功から生まれる傲慢
第二段階:規律なき拡大路線
第三段階:リスクと問題の否認
第四段階:一発逆転策の追求
第五段階:屈服と凡庸な企業への転落か消滅

エームズとウォルマート、メルク、HP、IBM、ベスト・バイ、TIとモトローラ、スコット・ペーパー、ゼロックス、ニューコア、ファニーメイ、バンカメ。多くの企業が分析の対象となっている。本文でも折に触れて紹介されているし、後半の付録の部分でさらに詳しく取り上げられている企業もある。

苦しいときには個性的で派手なリーダシップを持ったカリスマ性のある人物に惹かれやすいし、一発逆転の手はないかと考えがちになる。だが、本書の分析結果は、そのような考え方には否定的である。偉大な組織の指導者は長期にわたって進歩を促す仕組みを作っていて企業理念とマッチしており、カリスマ性とはむしろ無縁なことが多い。特効薬にすがろうとするのは危険な傾向であり、経営規律を固守する姿勢が回復や上昇と相関する。

「成功とは、倒れても倒れても起き上がる動きを果てしなく続けることである」。

見た目は厚い本だが、行間が広くて文字の周囲に空白が多く、あっさり読める。本棚が大量の本で溢れかえっている身としは、これならもう少しコンパクトにして欲しかった。ただ、伝えたいメッセージははっきりしており、内容はよい。

資料が多くて、無理やりページ数を増やした。
 衰退の五段階を説明しているだけなのに、やはり内容が少ないのか?資料を添付することで無理やり書籍に厚みを持たせただけ。
 やはり洋書を邦訳するのは難しい。言いたい事は伝わりますが、ビジョナリーカンパニーと宣伝するほどすごい内容でもない。

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11歳のバフェットが教えてくれる「経済」の授業

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11歳のバフェットが教えてくれる「経済」の授業

経済は金融系の人だけが知っていればいい訳ではない
一般的に金融機関に携わっていなければ、お金の仕組みをきちんと勉強する機会はないと思うし、多くの日本人はなんとなく専門金融業者に勧められるままで、お金の保管や貯蓄の方法を行っているだけだと思う。
世の中でお金がどういう風に廻っているか、資本主義がどうして経済活性と結びつくのか、ちゃんと説明できたり理解している人は少ないと思う。
増して資産設計なんて、お金持ちの人がFPなどの金融スペシャリストにお願いして頼むものだと決めつけている人も多いのではないだろうか?
本に書かれていることは11歳のバフェットが教えてくれるというタイトル通り、決して難しい話ではない。
当たり前のお金の流れや仕組み、無駄をカットし複利を増やすという方法について、いくつもの気付きと知恵を与えてくれる。
ほんの少しの発想の転換なのだが、その転換の気付きを知らない日本人の方が多いのではないだろうか?
欧米の人はお金があっても、日本人ではザル勘定をするようなところにケチな人が実は多い。
その一方で、日本人では踏み出せないような大胆な決断や先行投資を一般の人でも、普通に行ったりする。
幼少期からのお金の付き合い方における学習の差が、大人になってから更に大きな差になっていることを今更ながら気付かされる。

少しだけ考え方が変わりました
かなり分かりやすく、そして面白く、一気に読んでしまいました。
それでも保険や不動産などで考えさせられる部分があり、私は明日以降のアクションが変わりそうです。

「経済」のことを分かりやすく学べるので、オススメです。

少しの差
バフェットさんのことは名前しか知らないので
的外れな感想かもしれませんが、この本を読んだ限りでは
「ほんの少しの考え方の差」の積み重ねが、
バフェットさんと、私のような普通の稼ぎの人との
気の遠くなるような差を生み出したのではないかと感じました。

特に印象に残ったのは「複利」について書かれてあった箇所でした。
単純に読んだだけでは「そんなの、当たり前だよ」みたいな感覚なのですが、
子供の頃にそうやって柔軟な考え方が出来るのは、それは凄いことであって、
大人になった今の私でも、ひょっとしたら目先の物欲に目が奪われることも
多いのではないかと思います。

小難しいことは一切書かれてありません。
すぐに読めます。逆にそれが、「もっと知りたい」ことも多くて、
マイナス星1つとしました。

経済のことがわかりやすい
子ども時代のバフェットが実際行っていたことを例にしているので、わかりやすいと同時に、バフェットのすごさを実感しました。

目的をもち、そのために行動を起こさなければ何も変わらない。
そんなことも教えてくれた本です。

おもしろくためになるので、読んでみることをオススメします。



お金がより身近になる
 著者はまだ30歳代、こういう本が書けるというのには驚かされ
ました。確固とした金銭哲学をもって地道に損保・生命保険業務に
真摯に取り組まれて来られたからでしょう。

医学分野でアメリカ留学中、MBAの経済の授業も受けましたが、
資本主義経済がうまく機能すれば、人的含む資源が最も効率よく
利用され、お金はその潤滑油のようなものと教わりました。ですので、
著者が強くこの本で伝えるように、アメリカでは決して「お金=悪」
という考えはないようです。日本人も必ずしも皆がそう思う必要は
ないでしょうが、この本を読んで、世界のお金についての考えを知る
必要はあるかと思います。

この本にはウォーレン・バフェット(本のタイトルにもウォーレン
があった方がよい。でないと多分ほとんどの人に誰か分からない)の
こどもの頃のエピソードが盛り込まれており、物語を読むように経済
のことが分かる仕掛けになっています。また、巻末に収入アップ、
資産運用、副業、株、FXなどの投資に加え税、保険などの著者お勧
めの本が付録として列挙されているのはとても親切だと思います。これ
だけでもこの本を購入する価値があるかもしれません。

「セックス=悪」と考えない左門 新
 三つ星レストランには、なぜ女性シェフがいないのか
 女はなぜ素肌にセーターを着れるのか



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フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略

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フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略

タイム誌が「世界で最も影響力のある100人」に選んだクリス・アンダーソンが一年半かけた力作
■著者紹介
 クリス・アンダーソンは、2007年に米『タイム』誌で「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。2001年から現在にわたって、『ワイアード』誌の編集長。

 バックグラウンドは、物理学、量子力学を学んだ、科学ジャーナリスト。世界的科学雑誌である『ネイチャー』誌と『サイエンス』誌に6年間勤務。その後、英『エコノミスト』誌の編集者として7年。。。 その彼が、一年半かけて書いた力作。

■広告収入以外に無料のビジネスモデルを支えるモノ

 オンラインの世界で、無料のサービスは広告料収入で支えられている、という見方しか持っていない人は
・巻末付録3「フリーを利用した50のビジネスモデル」(p.p.332-335)
 ここだけでも、一読の価値あります。
また、
・「ウェブの世界でフリーに関する最大の過ちのひとつが、収入源が広告しかない、と考えることだ」(p293)
 という一節あたりも納得です。ぜひお読みくださいね。

■ビット経済 (20世紀のモノの経済から21世紀の情報通信の経済であるビット経済へ)

・「最初の価格がゼロなのにもかかわらず数十億ドルの規模を持つものになりつつある」(p22)

・freecycle.org は、不用品を無料で提供する、完全無料サイト。年間1000万円余りの予算で運営されているが、300億円の経済規模を有している。(p249)


 自分にできることが見つかる、インスピレーションにあふれる、本物の一冊です。

フリーを利用したビジネスモデル
ロングテールで一大旋風を巻き起こした著者の最新作。
一番印象に残ったものは、
「人々が欲するものをタダであげて、
彼らがどうしても必要とするときにだけ
有料で売るビジネスモデルをつくる」
という部分。
巻末の
「フリーを利用した50のビジネスモデル」
もビジネスを考える上で
非常に参考になった。

あまり目新しい視点は無い
著名な方の書評を見て買いましたが、
この手の書籍で言い尽くされている論点が多かった。
国内の著者に比べ 中国、ブラジルなどコピー大国に関する 視点は新鮮だったが
それ以外は他の著書で言い尽くされていると思う

インターネット経済学ができるとしたら、本書がそのスタートかもしれない
ネットではいろんなモノが「タダ」でやり取りされる。
このことが、これまで「情報」を売ってきた新聞、雑誌、テレビなどのメディア業界や、映画、音楽などコンテンツ業界のビジネスモデルを根底から変えようとしている。本書の考察のキモは、以下のとおり。

  ・タダでモノを与える「経済」は何も新しいものではない。
   モノが充足された文明では、より高次の欲求=自己実現を満たすための行為として普遍的に見られた。
  ・この「贈与経済」は貨幣ではなく、「評価」「注目」という非貨幣的価値を対価としてきた。
  ・ところで、ネット以前の時代では「評価」「注目」は地域限定で「量」が小さく、しかも計量が難しかった。
   が、ネットでは「評判」「注目」が広範囲で「量」が大きく、かつ計量可能であるため、やりようによっては貨幣との交換が可能である。
  ・したがってこの計量可能な非貨幣的価値を貨幣的価値に換える「やりよう」こそが、ネット時代の新しいビジネルモデルなのである。

350ページにもなる分厚い本だが、その主張はきわめてシンプルで、かつわかりやすい。
デジタルデータは複製や配送コストがタダ同然。タダの複製からお金をとることはもはやできない。であれば、そのこと(=配送、複製コストがゼロ)を逆に利用したビジネスモデルを考えるしかない。インターネット経済学、という学問ができるとしたら、本書がその嚆矢となるかもしれない。

無料のビジネスモデルを考えるきっかけに
 まず、タイトルと装丁のユニークさと、あの「ロングテール」のクリス・アンダーソンの最新の著書ということで即購入しました。

 正直、タイトルからプロモーションとして使われる「無料」に関する新たな示唆が得られるのでないかと期待していましたが、本書はリアルな物(アトム)と無形な物(ビット)のどちらを提供するビジネスかによってこの無料の提供の持つ意味が全く変わってくるということを様々な視点から論説しているので、いい意味で期待外れでした。

 結局、ネットにおけるコンテンツやサービスのビジネスはどうあがこうとも無料もしくは費用を感じさせない程度の物に向かってゆくので、特に日本国内のレガシーなコンテンツホルダーはどうがんばろうが今のビジネスモデルの延長だとやってゆけないことは明白であることも筋道を立てて説明されています。

 非常に得るところの多い本でしたが、ちょっと長過ぎ(厚すぎ)で読了までにはかなりの時間を要します。しかしながら、特にコンテンツビジネスを生業とされている方にはものすごくお薦めします。

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予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」

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予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」

著者のせいなのか翻訳者のせいか
内容は興味深い内容で頭にいい刺激になった。しかし、海外の本の翻訳の場合よくあるのだけれども欧米独特の比ゆや例、ジョークが今一ぴんとこないし、逆に実験の内容や著者言わんとしていることや結論を分かりづらくしているその点は著者の原文が悪いのか翻訳者が悪いのか。

合理的人間
 経済学の前提が時として「人間は合理的判断をする」という点に置いていることに疑問を感じてきた。従い 本書の題名を見て すぐに購入した次第だ。

 本書から見えてくる人間は「合理的な」動物である。それは著者が展開した数多くのテストの結果で 基本的に著者が「予想した」結果が出ている点を見ても分かる。「不合理な動物」だったとしたら テスト結果はもっとばらばらになっていたはずだ。テストの結果に方向性が出たとしたら それは多くの人が ある種類の合理的な判断に基づいていたからだと考えるべきだと思う。

 要は「何が人間にとって合理的なのか」ということだと思うのだ。経済学では時として「人間は一円でも有利な方があったら 当然合理的にそちらを選ぶ」というような話が出てくるわけだが 他の要因があったら「一円不利な方でも そちらを合理的に選んでしまう」ということも多い。
 その「他の要因」は 例えば 見栄であったり 善意であったり 錯覚であったりするわけだが そんな「他の要因」をいかに発掘し 分析するのかが 次世代の経済学の一つの課題なのだと強く感じた。

 それにしても本書は読んでいて笑える。著者が 書き方に大変工夫して書き上げたことが良く分かり 非常に気持ちが良い。この著者のユーモアには 著者の人間への優しいまなざしを垣間見せるものがある。そもそも 人間への愛情が無い人に「行動経済学」というような学問は難しいのではないだろうか。

行動経済学の秀作(影響力の武器を越えた?)
確かに「影響力の武器」に匹敵する面白さ。取り上げている事例も広範囲にわたっており、
読み手を飽きさせない。人が予想される不合理な行動を取る有様が実験をもとに示されていく。

人は時と場合によって社会規範と市場規範を使い分ける、少しのお金を払うといえば、やりた
がらない仕事も、単に友達としてタダで頼めば引き受けてくれる。会社でも金銭的関係だけで
人を雇っていれば給料分の仕事しかしない。確かにそうですよね。

最後のほうで、人は実際のお金を扱う時よりも、価値は同じでもお金そのものでないものを
扱うときのほうが不正を犯しやすいということが実際の研究から示されていたのには驚きましたね。
今のサブプライムを発端とする金融派生商品といわれる、得体の知れないマネーゲーム
も実際にお金を触っていない人たちによって始められたのか?と妙な納得をしてしまう。

間違いない
行動経済学の他の本を読まれた方は気付かれていると思いますが、大抵が同じ実験結果を使用して独自の書き方で説明した本です。
本書は出だしが違います、入院の体験から始まり、およそ行動経済学では無いと思われそうな仮説の検証を独自の実験結果で示します。大抵の本と同じだと思って購入、読んでみて意外。
こんな実験は自分では出来ないので、読んでみて間違いないとお薦めします。

「影響力の武器」なみの名著
人間が無意識に行動をすると言う時には、本人は気づいていないが、とても不合理な選択をする事があるのだと気づかされます。
同様の主旨で、「影響力の武器」と言う名著が書かれましたが、本書はこれの現代版とでも言える研究内容になっています。

「言われるまで気がつかない、でも本人にはそれがごく自然の行為である」と言う行動こそ、ビジネスに応用され、最終的には悪徳商法に昇華(?)すると言う歴史を振り返ってみれば、今のうちにこういった本を読んで、自分が引っかからないようにするための知性を身につけると言うのも重要な事なのかも知れません。


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暴走する資本主義

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暴走する資本主義

私たちは、超資本主義の被害者であり、且つ加害者であるとの気付き
 私たちが消費者として、またファンドなどを通じた株主として企業に利益をもたらし、企業はその利益でロビー活動を行い、利益を阻害するルールを排除するよう政治に働きかけ、議員は銭を伴わない有権者の声よりも企業の声を代弁することで、私たちは消費者・株主として企業より利益を得る事ができるが、市民としては生き辛くなり社会的悪影響も得る。

 まるでじゃいけんのようだが、技術革新・グローバル化・規制緩和がこれらの超資本主義を推進させており、その暴走は個人的ではなく社会的選択にする法律や規制で止めるしかない。
 それにより商品価格の上昇や株主配当の減額はあるだろうが、企業はレイオフを減らし、労働者の団結権を保障し地域社会や環境の変化への対応に向かい、私たちは市民としての心の安寧を得る。

 欧州向け日本車に横からの衝撃を和らげるサイドビームが導入されたが、同種の国内仕様でそれがなされたのは時間が経ってからであったように、ルールはニーズに優先する。
 企業の社会的責任や企業統治、災害被害者への寄付などをもって、善の面があるかのように錯覚するが、それも消費者・株主の利益を最小限の手段で最大限上げる戦略の一つに過ぎず、NPO等からのバッシング・不買運動もまだ社会的責任を果たしていない企業を優位にするだけとなれば、規制をかけられる議員をより多く私たち有権者が輩出する以外、自分で自分の首を閉め続ける手を緩める方法は無い。

 日本は、米の年次改革要望書に沿って民主主義を奪われてきた。
 日本初の総合民間ロビーファームも現れ、ここ10年で30万人以上の自殺者もでている今、民主主義と資本主義の妥協点を考える教科書と本書はなる。

頭から離れられない
ちょっと、私には荷が重いテーマなものの、とても考えさせられる内容であり、頭から離れられないです。

今日の一部の最富裕層にのみ富が集中する格差の問題等、「市民」としての私たちにとって望ましくないことが起きてきているのは、 超資本主義の力がますます強まり、民主主義の力が失われていることによるのだとのことです。
しかし、そのような状況を生み出したのは、少しでも安いもの、少しでも多くの儲けを要求する、消費者であり投資家である他ならぬ私たち自身なのだとの指摘。

その前半部の、現在起きている問題とその原因の捉え方は鮮やか。
何か漠然と感じていたパラドックスのようなものを見事に説明してくれており、
資本主義と民主主義の関係・状況、私たちの二面性、という点について
言われてみて気付かされ、それだけでも非常に味わい深いものがありました。

しかし、もっと驚くべきは後半部で、その解決策。
「企業の社会的責任」では、解決にならない、というところが目からウロコで、また、果たして全面的に受け入れてよいのだろうか?と考え込んでしまうのです。
そして実際、物議を醸しているようですが、、、。

それにしても、ものすごい説得力!
私は説得されちゃいました^^


経営ビジネスという観点から会社の方向性を決める立場の人にはぜひ読んでもらいたい本。
 アメリカ発の金融クラッシュが現実のものとなりつつある今日。
 なぜそうなったのか、本質的な問題にひとつの答えを出しているのが本書である。
 そのことを、クリントン政権での労働長官、そして、今や、オバマ候補の政策ブレーン
 というアメリカの政策に大きな影響力を持つ著者が述べていることの異議が大きいと思う。

 異常なまでの超資本主義国家を作り上げ、自ら破綻の道を歩んでいるかのように
 感じる現代のアメリカ。本書を読んで感じるのは、国家も組織もバランスを
 崩すと持続可能とは程遠いクラッシュに向かってしまうのだなという点である。
 経営ビジネスという観点から会社の方向性を決める立場の人にはぜひ読んでもらいたい本。



クル−グマンはライシュを「政策プロモ−タ−」と批判してます。
ライシュがオバマ政権に参画するという情報が本当なら、
読んでおく必要はありますね。ただ、08年度ノ−ベル賞の
クル−グマンはライシュ氏を経済学の専門家ではなく
弁護士上がりの、政策プロモ−タ−だと批判しています。
経済政策を売り歩く人々―エコノミストのセンスとナンセンス
政権に影響力のある人間がどんなに
いい加減か知るためにも読んでおく必要はあるでしょう。ライシュの前作
ワ−クス・オブ・ネイションズ
ザ・ワーク・オブ・ネーションズ―21世紀資本主義のイメージ
もベストセラ−だったし。文章が巧みであるとは思います

卓越な事象の説明
多くの個人が二面性をもっていて、それが本人の意思とは別に企業や政治を動かしている。という議論は極めて説得力があります。 確かにその通り。僕も近所の電気屋さんじゃなくて量販店でテレビを買います。

でも何が起こっているかの説明にページをとられすぎ対策についての議論がやや弱い。(一部事実が違う云々は本質とはあまり大きな問題ではない気がします)
日本の場合は米国ほどロビイストは多くないけど、それは政治家が政策立案能力がないってことを暗黙知として皆知ってるから。
頑張っているのは農村の人達と建設業界ぐらい? 地方の活性化という美辞の下。
日本においては真に政策を作る力を持ってる(であろう)お役人様を企業が接待することで自社、自分の業界の利益導入をしているってことなんだなぁ、とこの本を読んで思いました。 無駄金の絶対額の少なさという意味ではまだ日本の方がましかもしれない。50歩100歩ではありますが。 

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