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ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)

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ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)

ブルー・オーシャン戦略についての理解が今まで以上に深まった。
 勝間和代の本(「勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力 ビジネス思考法の基本と実践」)で紹介されていたので,購入。前半は,話が抽象的で,勝間和代の本の方が,むしろわかりやすいと感じていたが,読み進めていくうちに,ブルー・オーシャン戦略についての理解が今まで以上に深まった。特に納得したのは,「ブルー・オーシャン戦略の策定手順」である。「買い手にとっての効用」の次に「価格」という項目があるのが,なるほどと思った。どんなに未開拓の分野を発掘しても,それが多くの人々にとって手を伸ばしやすい価格でないのならば,意味がない。まずは自社の価値を客観的に見極め,適正な価格をつけるということが,いかに重要かがよくわかった。そして,その次に「コスト」を削減するのだ。つまり,まず市場に受け入れられる価格設定があり,そのためにコスト削減のアイディアを練らなければ,実際にはブルー・オーシャンを開拓することはできないということである。
 何か商品を売り出すとき,よく陥りやすい過ちは,その商品を開発するためにかかった費用+利益でその商品の価格を決めてしまうということである。それが,市場に受け入れられる価格でなければ,売れるはずがない。つまり,何でも新しいことをすればよいというわけではなく,新しいことをするために,価格設定,コスト削減をいかにすべきかということが,本当の意味でのブルー・オーシャンの開拓になるのだということを実感した。

でもポーターの理論の範囲内
ブルーオーシャンとレッドオーシャン。この2つに分けたこととそのネーミングは面白いと思いました。

競争のない市場を見つける・創るということは、だれもが目指すところ。でもそれを忘れがち。その点を思い出させてくれた点は、ありがたかった。でも、そうするために、ポーターは前段階で考えましょうと言っていたと再確認。やはり、ポーターはすごかった。

視点の切り替え
多様性、価値観、全体像を把握することの大切さを知ることのできる内容です。

途中までおもしろい
途中までわりとおもしろい。興味深かったのは、以下の指摘。普段意外と忘れがちなところである。

(1) 何かを付け足そうというのではなく、余分なものを削ろう、という発想が大事。
→ 同じ土俵で競っても、横並びがせいぜいである。シルク・ド・ソレイユはブルーオーシャンを作り出したが、余分なものを削ったのがよかった。別にライオン(維持費が大変)とか、有名なパフォーマー(給料高い)を抱えなくても、サーカスのおもしろさの本質は伝えらえる。

(2) 競争相手は同業者だけではない。
→ 映画館の競合は、レストランだったり演劇だったりする。必ずしも映画館ではない。グレアム・グリーンの小説で、女が浮気していると、男が疑って、それで素行調査までして、結局分かったのはその女は「神」と浮気していた、というような話がある(『情事の終り』)。男の競争相手は男ばかりとは限らないのだ。

ブルーオーシャンというものがある、という指摘はおもしろいが、どうやってそれを見つけてそこで泳いでいくのかというコンサルティング、フレームワークはつまらない。「ティッピンポイント・リーダー」、とか、「アクション・マトリクス」、とか、ちょっとうさんくさい。実際、内容も空疎である。コンサルティングの箇所を省いて、ブルーオーシャンの特徴分析に焦点をあてていた方がおもしろい本になったと思う。

大事なのは中身
「ブルーオーシャン戦略」という言葉は,
以前かなり流行して使われていたものですが,
この本の重要なポイントはそこにはないように感じます。

ネーミングが良かったから使われたのでしょうが,
基本的には,顧客の価値を最優先に考えて,
市場の境界を引きなおしたり,様々な顧客を集めたりということは,
イノベーションの論ではよく言われているのではないでしょうか。


それよりも大事なことは,
引いたり足したり…という戦略キャンバスのような,
戦略策定プロセスの部分の話にあると思います。
戦略実行の際の組織や政治的な問題解決の必要性
に関しても読むべきものが大いにあると感じます。

もちろん,この本に書かれている戦略策定プロセスを
使用することが何よりも素晴らしいということではなく,
この方法も頭にあるといいという理解です。
部分部分が非常にためになる話を含んでおり,
自身の引き出しとして持っておくといいのではないでしょうか,

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