ブログトップ >> 個別記事

食堂かたつむり

amazonでチェック

食堂かたつむり

料理でひとを幸せにする、理想のかたち。
料理が好きなひとにとっては、
食べてくれるひと組ひと組のお客さんと
向き合うことは理想である。

そのカタチにこだわって実践していく
主人公の姿を通して、
もっと気持ちをこめて、
丁寧に料理をしたくなる。
また普段作られた料理を何気なく食べているひとは、
作り手の気持ちがわかるのではないだろうか?

ただストーリーがあまりにも
うまく行き過ぎているのと、
いろんな出来事が盛り込まれすぎていたこと。
料理でひとを幸せにしたい、
という普遍的なテーマだからこそ、
もう少し、現実味のあるストーリーのほうが
より説得性があったように思う。

エルメスを食べないで(泣)
引きこもりのお妾さんや拒食症のうさぎを元気にしたり、片想いの女の子の思いを届けたり、結婚に縁のなかったカップルを幸せにしたり、うーん食堂かたつむり、なかなかやるなと思ったら、だめだよ〜エルメスを食べちゃあ。最後のおかんの手紙も良かったのに・・

ちょっと残念。
糠床は、野菜がご馳走になる魔法のベット。
生みたての卵の黄身みたいはツルンとした濃いオレンジ色の太陽。

などの食べ物や料理にちなんだ表現が美しいと思った。料理好きな女性は楽しめる作品かもしれない。

ただ、形容詞を多用しすぎていることもあって、ぼやけた印象をうける。ハイカラな料理も登場する一方で、料理法・食べた感想などの記述もまだまだ不足しており、文才のなさ感じてしまった。

ストーリーは、中学生くらいまでは楽しめるかもしれない。


期待したのですが…
人や自然との繋がり、食べるということ、それらが与えてくれるもの…。
伝えたかったであろう想いは解かる気がするのですが、
いかんせん書き手の技量がそれに追いついていないのが残念です。
掲げたテーマや、登場人物とその背景はとても興味深く、読み進めることに期待を持たせてくれるのですが、
肝心なところで本来描写するべきであろう心の動きなど、デリケートな部分が描かれておらず、
随所に見られる乱暴なストーリー展開に物足りなさなを感じます。
読者としては要所要所に置き去りにされたその想いを拾い集めることができぬまま終盤を迎え、
ついには「あぁ、やっぱり」と言う残念な感想を持って読み終えてしまいました。
小説というより『ちょっとしたストーリーを付けた料理本』と謳われていた方がすんなりと読めたのかもしれません。
また、コース料理というよりは本日のシェフのお勧めをアラカルトで出されたという印象でした。

湘南ダディは読みました。
好個の佳編という標語がぴったりの作品です。同棲していたインド人の恋人にそれまで二人で将来レストランを持つために貯えてきたお金や家財道具を一切合財持ち逃げされ、そのショックで失声症にかかってしまった主人公の倫子が、折り合いの悪い母親が一人住む故郷へギリギリのバス代をもって都落ちするところから物語りは始まります。
 料理以外には興味がなく引き込み思案の主人公と違い、母親は敷地にスナックを建て、田舎には稀な派手やかな雰囲気で結構近隣のお得意さんをあつめては夜な夜なカラオケやら大騒ぎをしています。地元の土建業の通称ネオコンがスポンサー兼恋人といわれています。倫子は不倫の子という噂もあったりするほどです。
 さて倫子は料理以外に自分が立ち直る道はないと決心し、母親から物置小屋を借り受け人のよい熊さんの手助けをうけながら改造して、一日一食予約制の食堂かたつむりをオープンします。取れたばかりの野菜や果物などの山の幸、海の幸を出来るだけ自然のまま使い、予約をくれたお客には事前に筆談で話しをきき、その人が幸せになるようなメニューをつくることをモットーにします。例えば何年も喪服を着たまま過ごしてきている老婦人には楽しい余生がすごせるように、見合いをしたばかりのカップルには二人の仲がうまくいきますようにと願いをこめてつくります。
 ネオコンがふぐをスナックに持ち込んで常連さんとパーティーをやるあたりから物語はドラマティックな展開を示し始め、母親が何故今も独身なのかの謎が解けたり、更に長年の恋人と運命的な再会があったりして終幕へと向かいます。
 母親のペットであった飼い豚エルメスをめぐる話や真夜中12時なると必ず正確に12回鳴き声をあげる天井裏に住むふくろう爺のエピソードなど感動的なエピソードをいくつか挟みながら、全体としては倫子の性格そのままに静かで穏やかな時間がゆったりと漂っているお薦めの作品です。


amazonでチェック


関連する本

戸村飯店青春100連発
戸村飯店青春100連発

ジーン・ワルツ
ジーン・ワルツ

のぼうの城
のぼうの城


« ツキを呼び込む 究極の成功思考 

ホーム |

 人類は衰退しました 2 (ガガガ文庫 た 1-2) »