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夏目友人帳 (1) (花とゆめCOMICS (2842))

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夏目友人帳 (1) (花とゆめCOMICS (2842))

今市子先生の「百鬼夜行抄」と似た雰囲気の漫画。なので、百鬼夜行抄が好きな方は楽しめるはずです。
この世の境目に生きるものたち「妖怪」を見ることのできる少年が、それ故に受ける受難の日々を描く・・・・・・。

こう書くと、今市子先生が描かれている「百鬼夜行抄」と似た印象だが、実際に読んでみると両作品は「非常に近いジャンル・雰囲気・キャラ立て」であることが判る。

ただ、百鬼夜行抄の主人公・律が特殊能力など持たず(妖怪が普通に見えてしまうという点が夏目と同じくらい)、「基本的には起きる事件の主体ではない」のに対して、この作品は主人公が祖母から妖怪を操り統べる「友人帳」というアイテムを受け継いでいるという点が大きな違い。
よって夏目のほうは毎回の事件に律と比して主体になれる分だけ「積極的な関わり」をしている印象。

用心棒の妖怪が周囲にいたり、親族が主人公が妖怪が見えることのルーツにもなっていたりと、両作品の共通点は多いです。

ただ、読み切りとしての扱いで掲載されたお話が多いので、
「毎回毎回、夏目が妖怪が見えたため周囲の人間から疎外されてきた過去」
を冒頭に「前フリ」のように入れるのは「続けて読んでない新規読者への配慮」とは理解しつつも、こうしてコミックスとして発売された後にまとめ読みしてみると、続けて読んでいる人には
「ややうっとおしい」印象がしてしまいます。

それと上記はあまりにも「夏目の孤独」だけを強調してしまうという結果も招いてしまっています。

百鬼夜行抄の律もロクに友人もいないなどしているのですが、この作品ほど「孤独感を強調されている」というわけでもありません。
両主人公の性格的な違いもありますが・・・・とりあえず上記2作品を「読み比べてみれば」私の言いたいことが分ると思われます。

夏目友人帳1
身寄りがなく親戚中をたらい回しにされてきた主人公夏目。 幼少から妖怪が見えるせいで気味悪がられ孤独だった。

今回引き取ってくれた親戚夫婦の元へ越すが、ここで、今は亡き夏目の祖母に名前を奪われたという妖怪達が次々と襲ってくる…

■絵
妖怪の絵は結構ウマイ。ちゃんとまがまがしさはあるのに内面がかわいらしいので好感が持てる。 人も若い人だけでなく中年、お年寄りまで描けてる方だと思う。ただ背景がフワッとし過ぎ

■話
ニャンコ先生が協力的になった見せ方が少し弱い。妖怪の時々見せる冷たさが良い。
名前を返していく中で妖怪達と出会い、別れ…良い話が多かった。個人的に2話と3話は好き

今、一番のお気に入りの漫画&作者
独特のさらっとした絵柄と物語の流れに、切なさと感動を織り交ぜた優美さが、絶妙絶品。

幼くして両親を喪い、親戚の家を転々としてきた主人公、夏目。
生まれつき妖怪の見える彼は、その事によって「ウソツキ」「人の気を引きたがっている」「カワイソウな子」と言われてイジメの対象で、身を預ける家では「懐かない」「可愛げがない」と言われ厄介がられ、ずっと一人ぼっちで生きてきました。
高校生になった彼が、新しく遠縁の優しい夫妻に引き取られ、やっと帰る家を得て、祖母の遺品である「友人帳」を手に入れたことから、彼の人生を変える物語は始まります。

「友人帳」は、祖母が戦いの勝利品として巻き上げた妖怪達の「名」の書いてある紙の束で、それさえあれば、名を奪った妖怪達を自由に操れるという代物。
友人帳を狙う妖怪達の中で、招き猫に封印されていた「斑」は、夏目の護衛をする代わりに、彼が死んだら手帳を手にするという契約を結びます。
「にゃんこ先生」と名付けられた斑は、(デブ)ネコの姿で夏目に飼われているネコになり、彼を助けるパートナーとして活躍します。ネコ姿はとても可愛く、本来の姿は美しいです。

友人帳の「名」を妖怪に返し、友人帳を狙う妖怪から手帳を守る中、その地で自分と同じように孤独だった祖母を想いながら、初めて得た自分の居場所を必死で守ろうとする夏目。
妖怪の所為で辛い思いをしてきたのに、彼らに情を抱き時には「友人」と言う夏目がとても素敵です。妖怪よりも醜く惨い人間の一面を知る彼が、それでも人間を好いてくれる妖怪に「ありがとう」という場面には涙がこぼれました。
彼を取り巻く妖怪達と人間達の、不器用で切なく愛しい物語に、心が震えます。
押し付けがましくなく控え目でいて力強く、丁寧で、優しくて、一話一話がいつまでも心に残る作品です。

泣いた。
設定自体はそれほど新しいものではないかもしれない。
でも、泣きました。
優しくて懐かしくて温かいお話です。
にゃんこ先生のキャラがよすぎます。
不思議なものと猫好きの方々にオススメ。

妖しも、可愛いものだと思える。
実は、作者の絵柄は好きではなかったので、今まで読むのを避けてたのですが、妖怪ものの話という事で読んでみたら、これが当たりでした!

妖怪ものではあるけれど、全然怖くはない。
むしろ、住人のイメージは善で、感動させられる話のなんて多いことか。
妖しと、主人公夏目の交流が、温かく描かれていて好感が持てます。
作者の淡い感じの作画が、今回ストーリーを際立たせてくれています。

たまには、こんな風に、ほっと一息つける作品を手にしてはどうでしょうか?
私は、かなり好きです。

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