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発達障害の子どもたち (講談社現代新書 1922)

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発達障害の子どもたち (講談社現代新書 1922)

子どもの進む道を考えるときに
発達障害に関する本はたくさんあります。
私の場合は、我が子の進路として特別支援学級を選んだ後にこの本を読みました。
そして、その選択が間違っていなかったことを確信しました。

親の気持ちや世間の目に惑わされることなく、「本当に子どものためになる選択」を、(特に幼い子どもの親は)していかなくてはなりません。
一人でも多くの、発達障害のお子さんを持つ親御さんに読んでいただきたいです。
そして、障害を持っている子どもたちが適切な支援を得て、自信と自尊心を持って生きていけることを願っています。

行政への厳しい視点
本文の中に述べられているように,「どのようにすれば発達障害を抱える子ども達がより幸福に過ごすことができるようになるか,正しい知識の紹介をする目的で」過不足なく書かれた好著だと思う。
特に筆者は,行政上の対応が不十分なために,如何に日本の障害児支援が貧困な状況であるかについて,厳しい眼を光らせている。
自閉症,ADHD,アスペルガー,学習障害など各種の障害についてまんべんなく書かれているが,単なる紹介に終わらず,治療教育の専門教育を受けた教員が不足しているために,特別支援学級でも対応が十分でない点,また発達障害の専門医の不足のため,何と三年の待機児童を抱えている点など,舌鋒が鋭い。
是非一人でも多くの方々,特に政治・行政に携わる方々に読んでいただき,日本の障害児支援の体制について大きな改善・改革を行ってもらいたいと願うものである。
なお,帯に「治る子と治らない子,その違いはどこ?」などと書かれているが,内容に誤解を与える恐れがあり,この帯は全般に不適切だと思う。

アスペルガー最前線
発達障害者・児について最前線の取り組みを知りたい関係者が読むには満足のいく一冊です。当方はアスペルガー診断済です。一読して「むずいなぁ」と(笑)。気鋭の研究者が書いた専門書だから、発達障害について全く知らない人が読むとかなりしんどい部分も多い。当事者でも新書を読みなれている人じゃないとついてこれないでしょ。

発達障害に関わる人々すべてに推薦したい
発達障害の本と言えば、医師が医学的な見地から記したものか、教育関係者が教育的視点でまとめた物が大半であった。帯に短したすきに長しといおうか、どうも物足りない物があった。発達障害を持つ子どもたちの成長には医療も教育も必要不可欠なのであるが、うまく間を取り持つような書物という物はこれまでほとんどなかったように思われる。

そういった意味では待望の書である。
著者は発達障害に関する医療の最前線の医師である。この分野では著名な方なので名前を知っている人も多いであろう。
この書の特徴は徹底的に臨床の立場から述べられていると言うことである。発達障害に関する医療の最新の見地を、保護者が、教育関係者が何を知りたいかということを意識しながら書かれている。境界知能、高機能自閉症とアスペルガー症候群、ADHDとアスペルガー症候群の誤診、タイムスリップや解離、親子間での遺伝、虐待や犯罪と発達障害、特別支援教育、薬物治療、かゆいところに手が届くといおうか、発達障害の症状や特徴、機序だけでなく、実際に発達障害を持つ人々と接する人間が求めている知識を知り尽くしていると思わせる。これまでの医師が著した発達障害の書物にはあまり見られなかった特徴である。

著者は発達障害に対応するには医療よりも家庭や教育の関わりを重視している。この書もそういった家庭や教育へのエールと受け取ることもできる。そのなかでも特に特別支援教育への期待とお粗末な現状への批判は傾聴すべきである。著者の期待に応えていけるような教育の実現が望まれる。


今後どう育てていくか、という課題に
「発達障害である」という診断後、どのように我が子を育てていくのか、また、どのような進路をとらせるべきなのか。さまざまな意見や考え方にとまどう親、また本人に、明確にかつ具体的に、幼児期、学童期、青年期、そして就労にいたるまでの過程や経過、アプローチの仕方を指し示してくださっている。学校生活をどのように送るか。どのような教育がより本人のために良いのか。
ぜひ、多くの教育関係者、そして、すべての方々に、この本を読んで理解を深めていただきたいと思います。



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