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しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術 (新潮文庫)

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しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術 (新潮文庫)

空前絶後のミステリ
 一般にこのタイプのミステリは、結局は最後にプロットをもう一ひねりしてさらに意外性を出した、という程度の意義しかないことが多いと思うのだが、この作品は、この手の先駆けであるとともに意義も実現のための労力もまさに別格。この構造のためにはストーリーも限定しなければならないわけで(限定しないと必然性がなくなってしまう)、話自体を地味にしてまで、こんなアイディアをよくも実行してくれたものである。その勇気と実行力・忍耐力には敬服の他ない。
 種明かしされる前にこの構造に気がついた時には、ほとんど『占星術殺人事件』で真相を見抜いた瞬間の御手洗潔状態になりそうだった。読んでいる途中で家族に見せてしまったのだが、あまりに粗雑なままであったのが悔やまれる。

心憎い奴ヨギガンジー
各レビューにサッと目を通してから購入しましたが、なるほどこれは驚きました。一発ネタもここまでアクロバティックなら清々しく、作者や編者が楽しみながら作っていった様子が目に浮かびます。読者をこれだけ驚かせたのだから苦労も報われたことでしょう。手に取った時は「しあわせの書」というタイトルにしても、表紙のヨギガンジーの面構えにしても、売る気ゼロとしか思えませんでしたが、読後はどちらもしっくりくるんですよね。心憎いです。

苦労しただろうなあ
噂に聞いていた本書だが、少し過大評価されている気がしないではない。決しておもしろくないわけではないが。
実際私はここの書評を読んで大いに期待して読んだが、事前にハードルがあがりすぎていたような気がする。
ただ非常に苦労した作品だとゆうのは伝わる。筆者も編集者も。
筆者はマジシャンでもあるが、彼らが華麗に見えるマジックの裏で、地味な仕込み作業をしている姿が見えてきそうな作品だった。

ミステリーだが実は小説ではない
確かに凄い。作者は書くのにものすごい苦労しただろう。だが、ヒントを出し過ぎだと
思う。裏表紙の説明に「41字詰15行組み」って書いたらダメだろ。こういうのは書籍内
では一切ヒントを出さず、読後も半数の読者が気付かず、しばらくして口コミで仕掛けが
評判になるというのが正しい戦略だろう。それにしても、ストーリー自体が面白くないのは
痛い。一応、ミステリー小説なんだからプロットで勝負してほしかった。まあ、ストーリー
より優先させるものがあるのは判るんだけど。

売れて欲しいような、売れて欲しくないような複雑な気持ち
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、これとほぼ同様なものが専門ショップでは安くても九千数百円掛かります。
テレビ番組で某有名そちらの職業の方が良くできた本だと紹介されていました。
良書なので話題になれば嬉しいのですが、売れてこの本の価値が広まると秘密な部分も広がってしまいますね。
複雑な心境です…。

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