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永遠の0 (講談社文庫)

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永遠の0 (講談社文庫)

戦争を知らない子供たちへ
65年目の終戦記念日にこの作品を読み終わりました。
特攻に関する本は初めて読みました。
フィクションなのでしょうけれど、よく調べて書かれたものだと思います。
読みながら、何度も涙がこぼれ、本を閉じ、また開き、一歩一歩物語を進んできました。
東京大空襲を経験した祖母と、陸軍兵士として南方に出征した経験のある祖父のことを思い出しました。
兵士を含め、戦争で亡くなった全ての人に家族があり、愛する者があり、人生がある。
そんな当たり前のことを、強烈に目の前に突きつけられた感じです。
日本人として読んでおくべき本だと思いました。

祖国と愛する者を守るため勇敢に戦い抜いた英霊達に合掌。

出会えてよかったです
たまたま売り上げランキング上位ということで購入したのですが、この本に出会えて本当によかったです。

お前はしっかり生きているか。
65回目の終戦記念日に合わせるように読み終えた。

2週間前に購入し、
以来、通勤途中や細切れの時間を見つけて読み続け、
今日の終戦記念日に読み終えたばかり。

『永遠の0』の「0」とは、零戦の「ゼロ」のこと。
もしかしたら「すべてが無になる」という意味の「ゼロ」かもしれないが。。。

零戦。
正確には「零式艦上戦闘機」。

物語は、その零戦パイロットで最後には特攻隊で死んでいった宮部久蔵という人物を
インタビューによって浮かび上がらせる。

「生きて帰る」。

生への執着を臆面もなく口にし、仲間から「卑怯者」と蔑まされながら
零戦での戦闘にあけくれた凄腕のパイロットであった宮部。

その彼がなぜ終戦間際に特攻によって死ななければならなかったのか?

物語は、彼の孫たちがかつての彼の戦友たちへインタビューすることによって進行していく。

読み進めながら明らかになる宮部の生き様。
戦争という非情な世界に身を置きながら、人間らしく生きようとする矛盾と葛藤。

自分だったら宮部のように「十死零生」という過酷な状況の中で、
冷静に、しかし苛烈に生き様を貫いて生きていけるだろうか。

読みながら自分が試されている気がした。
「お前はしっかり生きているか」と。

この小説は物語を楽しむと同時に、
太平洋戦争という戦争を改めて学び直すきっかけにもなる作品である。

零戦という当時、世界最高の戦闘機を生かし切れなかった理由も分かる。
最高の戦闘能力を持ちながら、防御に対する配慮は皆無に等しい。

ここに日本軍の戦いに対する思想が如実に表れている。
そこには零戦に乗るパイロットへの生命への配慮などない。

撃たれて戦闘機がダメになっても、
パイロットが生きていればまた戦闘機に乗ることができる。

しかし、日本軍は防御機能を極端に減らしたことで、
攻撃を受けた零戦の死傷率は極めて高かった。

さらに助かって敵の捕虜になるくらいなら自爆せよ!という考え方をしていた。
戦陣訓の「生きて虜囚の辱めを受けず」の教えだ。

これでどれだけ無駄な命が損なわれたことだろう。

日本軍は零戦とともに優秀なパイロットも失っていくのである。

最後は促成訓練したパイロットを特攻隊で死なせていくのである。
促成されたパイロットが敵の攻撃をかいくぐって、
目的の艦隊へ突入できたのは、ごく稀なことだったという。

特攻隊といいながら、その目的を果たせずに打ち落とされた零戦パイロットたち。

宮部は日本軍の愚劣な戦争遂行に異を持ちながらも、
最後は特攻の任に就くことを選ぶのだ。

物語の最後の驚愕の真実に胸が熱くなり、
涙が流れる。

この物語を読んで良かった。
戦争を知らない世代こそ読むべき小説だ。

戦争というもののリアリティが失われた現代人こそ
この濃密で清冽な物語を読むべきだろう。

宮部久蔵という人間の生き様に教えられることは多い。

そして、
「二度と戦争は起こしてはならない。」

その思いをこの小説を読んであらたにした。

愚直なまでの主人公の信念に、作者の反戦、平和への“思い”の深さを知る。
百田尚樹は、今、気になる作家である。「BOX!」も「風の中のマリア」も「モンスター」も、全く違う題材を扱いながらそれぞれ面白く読めたし、レビュー上にも書き込ませて頂いた。ただ、デビュー作の今作は、今まで手に取る機会がなく未読であったが、文庫化され、評判になっていると聞き、ようやく購入、終戦記念日である本日、読了した。
あらすじについては言うまでもないだろう。第2次世界大戦終戦直前に特攻隊員として若くして戦死したひとりの零戦乗りの男の軌跡と生き様を追いながら、兵士たちは何の為に戦い、何を思い、散っていったのか、そして、平和とは、戦争とは、家族とは、国家とは、愛国心(道徳心と言い換えても良い)とは、を読む者たちに否応なしに問いかけ、考えさせる作品となっている。
この本の魅力は、巻末の解説で、児玉清氏が余す事なく語っている事に尽きるので、私如きがくどくどと申し上げるまでもないが、ひとつだけ言わしてもらうと、それは構成の妙であって、現代を生きる戦争を知らない若者が、生みの祖父とも言える人物を調べるとの設定を取った事で、祖父を知るかっての“戦友”たちが、祖父との接点を思い出しつつ、生き残った者として、自らの体験を振り返っていく処だ。
真珠湾、ミッドウェー、ラバウル、ガダルカナル、沖縄、第2次大戦時の激戦地での壮絶かつ凄惨な史実が、時系列通りに詳細に語られる事によって、私たちがイメージとしてしか捉えられていなかった戦争の悲惨さと本質が見えてくる。
思えば、作者は、ボクシング、蜂と昆虫の生態、美容整形と人相学、と他作でもその綿密なレクチャーぶりを感じたものだが、今作も、その取材力に感心した。
もちろん、今作はフィクションであり、これが戦争の全ての真実とは思わないが、戦争の証言者たちの言葉を借りての、作者の思いがひしひしと伝わってくる熱い1冊、若い世代にも是非読んで欲しい。

責任とは何か?
本書に描かれている回想録が事実だという前提の上で、太平洋戦争の現場の一端を伝えるという意味では、とても意味のある作品であると思う。
戦争というものがどういうものであったかというのを、自分のような考えようともしていなかった人間にきっかけを与えられるというのは、どれだけの意味があることだろうと考える。

ただ、ひとつの小説の作品の評価となると個人的には別の感想を持った。
単純にこの物語は何を描こうとしているのかという部分については、正直今ひとつ分からなかったというのが本音なのである。
文庫本の中に「百田尚樹の世界」というパンフが入っており、そこには「『誰のために生きるのか』そのことを現代に問おうとした作品です」との記述がある。
そうだったの?
そういう印象なのである。
そして、そうだと見ると自分の中で結末に対して「?」な意見が残るのである。

そのような部分も含めて、多くの人に読んでもらい、意見を聞いてみたい作品かもしれない。


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