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ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)

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ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)

ビジネスマン必読の書
 仕事柄ビジネス書とりわけ、戦略論や組織論についての本は良く読んでいる方だと思いますが、本書ほど戦略について分かりやすくその神髄を語っている本にであったことはありません。
 戦略とは文字通り「戦いを略す」ための物だと理解していますが、実際のところ戦略を立案するというと4Pや5C、ロジカルツリーなど正当性を主張するためのツールにいかに落とし込むかという手法に目がいきがちです。しかし、いい戦略の本質はストーリとして一貫性が保てるか、従来の常識では考えられないようなストリーであるかにかよるということが本書を読んではじめて理解できました。

 本書では、いくつかの企業の戦略ストーリを紹介しながら、一貫性のあるストーリにはそれ自体に競争優位が内在され、そのストーリーを支えるキラーパスが存在するため競合他社の模倣を恐れる必要がないなど、戦略と競争優位、ポジショニング、コンピテンシー等々との関係性も非常に簡潔に整理されています。

 既に成功している大手企業の事例が中心であるためにどうしても後付け的なところは否めませんし、すばらしいストリーが見当たらなくても成功している企業はたくさんあることを考えると本書で論じられていることが必要充分条件ではないとは思いますが、それでも戦略とはどうゆうものかという本質を学ぶには最適の本だと思います。

 あえて本書のあら探しをするとすると、例えばスターバックスが「第三の場所」としてのストーリーを主軸においているとすると、郊外型の店舗がドライブスルーを併設することにたいする説明がつかないようなことがいくつか見受けられますが、それでも、ストーリーとして読み解くことで戦略に対する理解が非常に身近なものになること請け合いです。

 結構厚さがある割りにはしおりがついていないのが唯一の不満でしたが、ビジネスパーソン必読だと思います。

白眉
学者の書いた本って、つまんないって、ヘンな先入観があった

「もしドラ」も、ストーリーで競争に勝った戦略だよね

楠木先生の大作はおもしろい、あっという間に読める、高いけど必読

ベストプラクティスを羅列しただけでは、戦略は生まれない
 著者は、戦略とは本来、動的につながった面白いストーリーであるべきだといいます。しかし最近の戦略と呼ばれるものは「アクションリスト」だったり、「テンプレート」だったり、「ベストプラクティス」といった静止画のことをさすことが多い傾向だそうです。他社の「ベストプラクティス」を模倣しただけでは到底戦略とはいえませんよね。確かに戦略の基本として「ベストプラクティス」を学ぼうという声は社内でもよく耳にします。

 しかし実際に「ベストプラクティス」といわれるような成功事例はそのアクション自体は他と別段変わったことをしていません。そのためその成功事例の要因を外的環境であったり、個人の能力の高さだと誤解されてしまうことが多く見られますのが現状です。

 本書では、構成要素の個々のアクションより、どのようなストーリーを論理的に構築してきたかが成否を分けるとされています。その例として「スターバックス」、「マブチモーター」(渋い!)「デル」、「サウスウエスト航空」、「アマゾン」などの成功事例を因数分解してどのようなストーリーがあったかを解説されています。

 私は企業の戦略を立案するほど偉くはありませんが、自分の「ベストプラクティス」を因数分解して成功事例からストーリーを抽出することができるようになりました。


戦略論の殿堂入りをする一冊
今までいわゆる名著と呼ばれるような戦略本や理論を数多く学んできました。
しかし、この本は戦略を「ストーリー」という新たな視点からとらえ、
戦略とは「違いをつなげること」という明確な、そして斬新な考えを打ち出しています。

短期的に「はやる」いわゆる「戦略」理論とは違い、戦略の真髄や本質を
鋭く見抜いている素晴らしい一冊だと思います。

この本を読んで、自分は今まで全くといっていいほど、戦略を考えていなかったことや
戦略を「動画」ではなく「静止画」と勘違いしていたことに気づかされました。

そして何より楠木さんの偉大な功績は戦略をたてることの「楽しさ」「面白さ」を
世に知らしめたことだと思います。

私の人生を変える一冊になりました。

楠木さんがこのレビューを御覧でしたら、深く感謝申し上げます。

優秀な戦略の条件と7つの習慣
優秀な戦略には「二つの「なぜ」とそれらへの「回答」がきちんと組み込まれる。ひとつ目の「なぜ」は戦略を講じる直接の理由(想い)、二つ目の「なぜ」は戦略内の打手を必要とする理由。特に、前者のなぜは「フランクリンの7つの習慣」の第2領域での活動がないと、なかなか気がつかないと感じます。楠木さんの本書は、後者の「なぜ」を突き詰めることを教えて下さいました。商品開発に長年携わる者ですが勉強になりました。

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